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ITとお客様目線の難しさ

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企業向け(BtoB)のビジネスでも、個人向け(BtoC)のビジネスでも、お客様の目線に立って商品をPRしたり、購入までの流れを考えたりと、お客様がどのようにしたら喜んでもらえるかを考える必要があります。

最近、個人的に引っ越しをしたのですが、申込や解約などの手続きをITを使って出来るようになっていて、便利になった部分と改めてお客様目線に立ったシステム構築や対応が難しいこと感じた部分があったので、事例と共にまとめていきたいと思います。

お客様目線とは?

お客様目線とは、「相手の目線にたって」「ニーズや要望をくみ取り」対応することだと思っています。お客様に選んでもらう、または選んでもらった後に満足してもらうためには、必要になる視点だと思っています。

しかし、これが簡単にできないもので、お客様をイメージして検討したとしても、長年やってきたことに対して当たり前とかこういうものだと思い込みが発生します。業界の標準や周りの会社もやっているからなども、お客様目線から遠ざかる要因になります。

お客様目線でのIT改善例

ここからは私が感じた事例を、改善ポイントと合わせて記載していきたいと思います。

引越社A社

新居には引っ越しはつきものです。とはいえライバル会社も多いため、各社とも色んな施策を練っているように思いました。使ったことがある方はわかると思いますが、見積りの窓口はメールや電話など、間口を広げて簡単に試算ができるようになっていて、その後は訪問での見積りを依頼されます。

日程の詳細を決めたり、自社ならではの取り組みやサービスをPRしたりと、ここは各社とも営業の要にしているように感じました。値引きの交渉もあり、一番力を入れているのだとも感じました。

しかし、肝心の訪問日程や時間を決めるのは、基本的に電話となっています。本人確認の意味もあるのかもしれないと思いつつ対応しましたが、「希望日で調整つくか営業に確認して折り返す」「時間は前日に電話する」「メールは送るけどもやり取りできない」など、数社に依頼すると平日の日中に多くのやり取りをしなくてはならなくなります。

もちろん電話でのやり取りを希望しているお客様もいるので否定はしませんが、そもそもWEB経由で見積依頼をしている人は、WEB経由やせめてメールでやり取りを求めるのではないかと思ってしまいます。

しかもその電話も留守電には入れてくれないので、知らない番号から不在着信があるという状態になります。この辺りも改善を行ってくれると、一定の層からはその会社が選ばれるのではないか・・と、思ってしまうのは私だけでしょうか。

公共ライフライン窓口

続いては、引っ越し前後で行うライフラインの開通や解約についてですが、こちらはWEB経由で申し込みができ、メールで申込内容が届くといった手続きで、特に電話を介さずに進めていくことが出来ました。

申込できる内容は開通、解約、移転の3つがあり、通常の引っ越しの場合は引っ越し日を起点に契約の切り替えができていればいいのだと思うので、切替日が一つ選べるようになっていました。

しかし私の場合は、2人が別の引っ越し日で移動するため、切替日一つでは対応できず、結局は開通と解約の2回を行うことになりました。私の場合がレアなのかもしれませんが、色んな事情で契約期間を重ねたい方もいると思うので、この辺りは改善されるとありがたいと思っています。

また小さいところでは、新居の申込は住所だけでできるのに、既存の解約は支払い明細に載っている番号が必要な場合もあり、この辺りも改善ポイントだと感じました。

最後に

今回は私が直近で感じた2事例をご紹介してまいりましたが、皆さまにもこうなったらいいのに・・・と思うことは多くあると思います。

今日ご紹介したITを使った申し込みなどは、作る側からすればこれでいいだろと思っていても、実際お客様になってみると不都合に感じることがあります。

皆さまも時にはお客様になって、お客様目線でできているかどうか確認してみてください。

それではまた。

アンドファン株式会社

中小企業診断士 田代博之