おはようございます。
先日、アンドファンヤンゴンが携わった、介護技能実習生の面接会を開催しました。今回はミャンマーでの面接会だけではなく、ITを活用して効率化やミスマッチを減らす試みなども実施しました。
振り返ってみて、良かったと思える点もありましたが、人にまつわることなので反省点も多くあり、これから改善をする余地が大きいことも学ばせて頂く、とても実りの多い面接会でした。
これから外国人財の採用や、技能実習生の受け入れをご検討の企業様もあると思いますの、私たちの反省とともに、面接会の様子をレポートしていきます。
面接会概要
お客様は福岡県の介護施設様(社会福祉法人 日本傷痍者更生会 恵の家様)で、今回は4名を技能実習生として採用することをご検討されていました。出来るだけ効率的に行えるようにITツールを準備し、WEBと現地の面接会とを2回に分けて実施しました。
1回目(2月6日)はWEB会議システムを活用し、日本とミャンマーとを繋いだWEB面接としました。面接対象者は男女合わせて25名(女性14名、男性11名)で、面接の結果、合格者は女子7名、男子9名の計16名となりました。
2回目(2月18日)は、16名の1次面接合格者を対象に、介護施設様にミャンマーまでお越し頂いた上で、送り出し機関であるKSH (Khin Su Hlaing Services Co.,ltd.)にて行いました。結果、女性4名が日本での介護技能実習生候補として合格することになりました。
面接会の様子
当日の様子は、介護施設様は初めてミャンマー人を受け入れるため、とても興味を持って頂いている雰囲気がひしひしと伝わってきました。生徒も日本へ行きたいという思いを強く感じ取られ、最初は熱気に満ちた感じでしたが、徐々に緊張感が増していくのも感じていました。
1回目にWEB面接を通して会話をしているだけに、1回目よりは和やかな雰囲気で臨んでいるように見えましたし、生徒が緊張しているのを見てか、少し笑いも出るぐらい和やかな対応を介護施設様にして頂けたので、その雰囲気が全体に伝わると、気負いも解消されて徐々に緊張が解かれていく様子がわかりました。
面接会を振り返って
ここからは技能実習生の面接会を振り返って良かった点と反省点、気づきなどをまとめてみます。
良かった点
生徒たちが部屋に入る際の挨拶、自己紹介時の所作、退出時の挨拶などは、普段の勉強の甲斐があり、とても好感が持てる対応が出来ていたように感じました。挨拶や礼儀を重んじる教育を行っている成果が、しっかりと出ていたと思います。
今回の面接では、ITツールによる事前準備もアンドファンヤンゴンで行いました。事前に、生徒の情報を一覧にしてWEBを通じて閲覧/管理が行えるようにしました。これにより面接前に生徒の情報を確認することができ、さらに管理が簡易化でき、ミャンマーでの現地面接会の効率を上げられたと介護施設様に喜んで頂けました。
また最初から現地面接会を行うと、生徒と接する時間が短くなってしまい、採用後のミスマッチリスクが高くなってしまうことが考えられますが、WEB面接を実施することで、生徒と接する時間を長くすることができ、面接がスムーズに進むこととミスマッチリスクを軽減することができたと考えています。
反省点
当初、4名を採用頂く想定で面接会にお越し頂きましたが、結果は女性4名のみと課題の残る内容になりました。
特に、面接時に自己紹介しかできない生徒が多く、例えば、「趣味は料理です」という自己紹介に対し「どのような料理が得意ですか?」と質問をすると、日本語では殆ど回答が出来ないことがありました。
日本語は、面接後にN3レベルに向けて教育をする前提なので、これから成長していく部分ではあるのですが、面接を行う介護施設様のことを考えると、面接前に必要となるコミュニケーション力や、実習とは?日本とは?生活環境は?・・・など自ら考える力、教えたことの意味理解(例えばラジオ体操の意味)を、きちんと教育していくことがとても重要になると強く感じました。
気づき
介護施設様は、普段から人と接することを生業にされている業界の方なので、緊張している生徒に対してとても丁寧に質問をして頂いたことで、生徒の緊張もほぐれ、和やかな雰囲気で面接会を進行することができました。
また高度な質問ではなく、あえて平易な言葉で語りかける様にお話頂いたことで、特に合格生は緊張せずにきちんと話ができたように感じました。本当にありがとうございました。
最後に
今回の面接会では、良かった点でも反省点でも「コミュニケーション」の重要性を再認識することができました。
当たり前のことですが、日本人同士の面接会でもコミュニケーション不足が発生することがありますので、ミャンマーでの面接会は普段よりもコミュニケーションを重視する必要があると感じました。
お互いに触れる機会や時間を増やしていくことで、お互いの理解を深めていく、そんな基本的ですがとても大切なことを改めて学ばせて頂いたように思います。
皆さんの中には、外国人財の採用や技能実習生の受け入れに躊躇している会社もあると思っています。しかし、もしかしたらコミュニケーションの機会を増やすことで解決することがあるのかもしれません。
ミャンマーは、日本とのWEB会議が円滑に行える環境が整っていますので、日本にいながら現地とコミュニケーションをすることができます。躊躇されている企業様や、興味を持たれている企業様に向けて、ミャンマー人材とコミュニケーションが取れる機会を創出したいと思っています。
もしこれをお読みになった方で、ご興味/ご希望などありましたら、弊社スタッフまでお気軽にご連絡ください。
それではまた。
アンドファン株式会社
中小企業診断士 田代博之