おはようございます。
今回は、10月27日~29日に開催された「Japan Expo 2018 Yangon(ジャパン・エキスポ・ヤンゴン)」に出展してきました。私も3日間会場に行っていましたので、展示会の雰囲気や状況をレポートしつつ、その中で感じたことをまとめていきたいと思っています。
展示会の様子
会場はTatmadaw Hall(タットマドー展示ホール)でおこなわれ、その中のA-22のブースで出展していました。日本のよくある展示会場に比べると小さい会場ですが、ヤンゴンのダウンタウンからもアクセスが良く便利な場所にあります。
この展示会は、「日本製品または日本関連会社」の商品・サービスが展示されることになっていますので、周辺の会社も日本でよく見たことのあるメーカー/商品が多く出展されていました。
ブースではないですが、日本のアニメキャラのパネルと写真が取れるポイントもあり、常に人が写真を撮っているほど賑わっていた印象を受けます。またブース横でも写真スポットがある会社もあり、ミャンマーではスマホとFacebookの普及率が高いので、SNS映えする写真は受うるのだと思います。
参加者のほとんどは現地ミャンマーの方で、一部ミャンマーに住まわれている日本の方が顔を出してくれました。昨年の来場者は2,500人(海外から100名)と発表されていましたが、私の体感ですがもう少し多かったのではないかと感じています。
但し、日本のように入口で受付することもなかったですし、カウントしている様子も見えなかったので・・・来場者数字については少し疑問が残る所があります。
アンドファンブース紹介
アンドファンのブースでは、日本の企業様にご協力を頂き、以下の商品を展示していました。日本らしさをPRしつつ色々な商品が並んでいるので、他のブースに比べると賑やかなブースになっていたと思います。
・千古乃岩様
・菊之園様
・はなはなぐりゅっげ様
・STEEZ様
・XP-PEN
・Sin Phyu Lay
・UTSミャンマー
ここにある商品の中で、特に目を引いていたのは日本酒だったように思います。現地の人から見ると珍しさもあり、また試飲ができることもあって、初めての方は、恐る恐る飲んでいた方が多かったです。日本の方や日本に来たことがある方は、懐かしんで飲んで頂きました。
海外展示会で感じたこと
今回の展示会では、日本の会社様より依頼を受けた商品の市場調査/テストマーケティングが主な目的でした。その意味では、まだまだ日本製品の進出が少ないこと、日本らしい製品に需要があること、価格的な相場観などを肌で感じることができ、とても大きな収穫を得ることができました。
一方で、まだまだ市場規模に不透明な点があること、期待はあるものの計画に数字が落し辛いこと、規制やインフラ周りの整備がこれからであることなど、収穫と同時に課題も感じることができました。
他のブースで出展していた日本のメーカー/ブランドも、多くは現地ミャンマーの代理店(ディストリビューター/セールスレップ)に依頼し、代理店経由で販売を行っている会社が多かったように感じています。
正直、海外進出/展開といえば大企業が行うものと、勝手に思っていましたが、現地に行くとそうではない現実を見ることができました。今回、ミャンマーの展示会に出展してみてわかったことですが、思っていたよりも日本の中小企業が出展していました。
中小企業が海外展示会に出展するメリットとポイント
日本国内の市場は少子高齢化の波や人口減少により、大きな拡大を見込むことが難しく、今までのビジネスだけでなく新たな環境に対応していく必要があると考えています。しかしブランド/販路/スキームなどビジネスのベースが出来上がっている日本市場で新たに戦っていくことは容易でありません。
そこで市場もブランドも出来上がっていない、また大手も進出していない海外市場に展開することは、選択肢として考えていく必要があると感じています。当然、日本国内の市場よりも世界中の企業との競争になりますが、日本ならではの製品や日本製品に対する信頼、日本製品の良さは、海外企業が簡単に手に入れられるものではないと考えています。
海外進出や展開にはリスクやコストが伴うことも事実ですが、代理店経由で販売することで、リスクやコストを少なくすることができると考えます。また現地サポートや販売活動も代理店が行いますので、メリットは大きいと感じています。
今回の展示会でも現地に拠点があったからこそ、比較的容易に出展を行うことができましたし、今後の販売の話を進めることができました。中小企業が海外進出や展開を検討する際は、自社にとって良い関係が気付ける販売店をいかに見つけるかがポイントになると、考えています。
最後に
今回、私にとっても海外の展示会に出展することは初めてのことでしたので、学ぶことが多くありました。
普段から、如何に製品の価値を伝えるかを重点にしているのですが、これは日本の感覚がベースにありその上でどう伝えるかを考えますが、環境や文化や価値観が違えば伝える内容/価値は違ってきます。単純に言えば、日本では当たり前の商品も、現地で売っていなければそれだけで大きな価値になります。
この辺りは現地を知らないことにはスタートしませんので、やはり現地を見る、知ることがスタートとして重要だと思います。国内で現地をよく知る代理店の話を聞くことも大切だとは思いますが、少しでも興味のある会社様は一度現地に赴いて、市場や現地を見ながら可能性を検討して頂くことをお奨めします。
それではまた。
アンドファン株式会社
中小企業診断士 田代博之